8.幼児期のストレスによる精神病
幼児期のストレスが脳に影響を及ぼし様々な精神病の発症に深く関わることが多いといわれている。
身体的・精神的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)、養育者との分離、および片親の損失などである。
私もまた、そうした幼少期を過ごすことにより精神病を発症した患者の一人である。
精神病にも様々な病気があるが、私が発症した病気は、境界性パーソナリティ障害、複雑性PTSD、鬱病といった疾患であった。
メンヘラという言葉をご存知だろうか。
インターネット上の掲示板「メンタルヘルス」を略したものであり、現在では一種の差別用語のようにも思える使い方だ。
メンタルを患い”病んでいる”や、”頭がおかしい”など異常な精神状態の人のことを一括してメンヘラと呼ぶことが多い。
しかしメンヘラは、一括してくくることができないように複雑なものであり、全員が全員同じなわけではない。
近年ファッションメンヘラや、病み可愛いなどという言葉も流行り、精神的には正常な人で、そういったファッションを楽しむ傾向にもあり外部からでは病気なのかそうでないのかは判別がつきにくくなっている。
病気で治療が必要な人、軽度のコミュニケーション障害、依存や恋愛がうまくいかない人、日常生活にも影響してしまうほどの状態の人、生きづらさを抱えている人…
本当に様々な人が存在している。
この書物を通しもっと、理解がすすみ差別的な見方をする人が減ればと密かに願っている。